船場汁ってご存知でしょうか?
大阪の問屋街「船場」で江戸時代頃生まれた料理で、本来なら捨ててしまう塩サバの頭や中骨を大根などと煮た「おつゆ」で、ケチと言うたら語弊がありますけど商売人の始末の極意みたいな料理でございます。
商売人の極意は「始末」でございますから、けっして恥ずかしい料理ではありません。
いやむしろ商売人の清貧であれという美しい心を体現した料理だと思います。
藤村屋では塩サバの船場汁は滅多にせえへんのですけど、今日の賄い飯は徳島産のハモのアラをおつゆにしてもらいました。
ハモの頭と中骨に塩をして馴染まして、お湯に投入。 ダシは昆布のみ。 塩で味の整えるシンプルな作り方です。
ハモから出るダシが繊細なので、具は自己主張の少ない豆腐とか焼き麩とかがおススメです。
出来上がりがこれです。ちょっとグロいので小さめの画像を掲載してます。 クリックすると画像が大きくなります。
おかん豆腐入れ過ぎです(^^;
ハモの頭はほっぺたから頭頂部の部分を美味しく食べられますが、そこから少しでも後ろにいきますと小骨が多過ぎてせせっても無理でした。 あくまで「お出汁」ですね。
若い頃は「せせって食べる」のが辛気くさくて嫌いでしたが、最近はせせりながらちょっとずつ長い事味わうのが楽しみになってきました。 ほんま爺臭い事です(苦笑)
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