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京都の夏と言えば「祇園祭」。
祇園祭と言えば「ハモ」と言うくらい京都の夏にハモは欠かせません。
包丁を使う上で「最高の技量を要する」と言われるハモの骨切りの方法を解説します。
前記の通り京都人はハモが大好きです。 「ハモが無ければ祇園祭も始まらん!」と公言する人さえいます。
古来より京都では瀬戸内海で捕れる梅雨の後の鱧が最高とされてきました。
この時期の鱧は脂がのって骨が柔らかくなり、皮が薄くなります。
鱧は生命力の強い魚です。瀬戸内から活かしたまま桶に入れられて運ばれた鱧(注1)は鮮度の良い魚が手に入りにくかった京都で大変重宝されました。
それゆえ、京都に全国から最高ハモが入荷するのですが、値段がべらぼうに高い!特に祇園祭期間中は最高値を記録します。
(注1)鱧は鮮度が落ちると棒の様に真直ぐ堅くなる為、瀬戸内から来る活け鱧は、樽の中でつの字形をしていたので「つ之字の鱧」なんてブランドネームで呼ばれていたそうです。
味の方は白身で淡白、それでいて旨味があり、素材の味を最大に引き出す京料理では料理人の腕の見せ所になる素材と言えます。
しかし、他の魚と異なり小骨が魚体全体にあるため「骨きり」をしないと食べられません。(注1)
骨切りした鱧は湯煎(落としと言います)して酢みそや梅肉で食べたり、甘口のタレを付けて焼いたりして食べられます。
(注1)中国では骨切りせずに食べるのが一般的だそうです(口が痛く無いのだろうか?)
また、京都の一部の料理店では毛抜きで一本ずつ骨を抜く技法を編み出して繁盛している店もあります(気が遠くなるような作業でしょうね)
昔は最高とされていた瀬戸内産の鱧も最近は入荷量も減り、代わりに韓国から輸入された物が多く市場に出回っています。
韓国産は国産品に比べて遜色無いどころか、国産より高い評価をつける料理人もあるほどです。
その他、北朝鮮や中国からも入荷しますが、いずれも骨が堅く皮も厚いので競り値はあまり出ません。
注意 |
よくイカっている(触ると身がまだビクビク動くような状態)鱧を調理する時は噛まれないように気を付けてください。
生きている鱧はもちろん一見死んでいるような鱧でも死後反応で噛む場合があります。
鱧の歯は鋭いので噛まれるとかなり痛いですよ(血が出ます。穴が空きます。恥ずかしながら経験者(八代目)が言うんだから間違いありません)
内蔵処理 まず魚体のヌメリを取ったあと、肛門より包丁を逆さ(刃が手前に来る状態です)にして入れ、下顎の部分まで腹を裂きます。 | |
包丁を通常の状態に持ち替え、包丁の切っ先を中骨(人間の背骨にあたる骨)まで入れ、肛門より尻尾の部分まで切り進めます。 | |
包丁で内蔵を取り出します。 この時中骨に沿って血合い(人間でいう動脈)がありますので、取れる部分だけ包丁で取ってしまいましょう。 | |
エラを取ります。 手で取っても構わないでしょう。 |
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エラが取れたら、エラの部分に残った血合いと包丁で取りきれなかった血合いを水を使って取り除きます。 御家庭では歯ブラシなんかを使うと取り易いですよ。 終わったらふきんなどで、良く水気を取っておきます。 |
鱧を開く 頭の付け根の部分から、中骨の上に切っ先は皮の手前まで包丁をいれ尻尾まで切り進めます。 包丁の切っ先が何処にあるか常に気を付けないと皮を切ってしまって鱧のニ枚おろしになってしまいます。 (もちろん大きい鱧をおろす場合は二枚おろしにする場合もあります) | |
鮮度の良い鱧をおろす場合、身の弾力がある為どうしても骨に身が残ってしまいます。 中骨に包丁を押し付ける様に切り進めると、あんがい上手に切れます。 |
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中骨を切り取る 尻尾の方から中骨の下の部分に包丁を少しだけ入れて、肛門あたりまで切り目を入れます。 | |
一番左(尻尾の方)に包丁を軽く落とし、中骨を切り、その下に包丁を入れ頭のほうまで切り進めます。 | |
頭の所まで切れたら、胸ヒレの後ろから中骨を付けたまま、頭を切り落とします。 |
ヒレを取る 鱧のヒレは上手に取らないと身の方に骨が残ってしまって、食感が落ちます。 上手に取れないからといって、包丁で切り取らないようにしなければなりません。 まずは尻ヒレから。 先程中骨を取る為に入れた包丁目から下に残った骨を削ぎ切りします。 |
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尻ヒレが残りますので付け根あたりから切り取ります。 | |
背ヒレ鱧を裏返し、尻尾の方に包丁を入れヒレの端を浮かします。 そのまま、尻尾を右へ持っていき、裏返します。 |
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先程浮かしたヒレを包丁で押え、左手で持った尻尾を左へ引きます。 同じスピードと力加減で引っ張るとヒレが切れずに上手くとれるでしょう。 ヒレが切れたら、包丁で押えなおしてまた、チャレンジしてください。 この方法がやりにくかったら、内蔵を取る前の丸のままの状態で取ってもいいでしょう。 この場合さらしやふきんなどでヒレを掴まないと、手が滑って上手く取れません。 | |
腹骨をすき取る より、食感を高めたいなら腹骨もとっちゃいましょう。 この後骨きりするので、取らなくてもまあ問題はないのですが。 今回切っている鱧は一尾約300gでこれより小さいと取らなくてもいいだろうし、これより大きいと取った方がいいかもしれません。 |
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反対側も取りましょう。 頭を左になる様に置き換えるとやりやすいでしょう。 | |
内出血がありました。 鱧はだいたい釣りで捕りますので、釣り針を飲み込んだ場合、内出血がある場合があります。 その他、胆臓からでる胆汁が破れて、身の一部が緑色に染まってしまっている場合もあります。 落としにした時の純白が信条の鱧ですから、このような部位があった場合すき取ってしまいましょう。 |
骨切り
さて、いよいよ最後の難関です。
京都では、包丁人はこれが出来るようになるとまあ一人前と見てもらえるという、熟練の技です。
僕も一応は出来ますが、なかなか奥が深くまだ熟練であるとは言えません。
ようするに身の部分にたくさんある骨を皮一枚残して細かく切るわけです。
ここでは押し切りを使います。
包丁の全体を使うようにしてリズミカルに切り進めます。
一番皮に近い部分にも骨が通っていますから、あんまり怖がって深く切らないと骨が残ってしまいます。
今回は最後まで骨切りしましたが、頃合の大きさで切り落としてもかまいません。
どうですか?皮一枚でつながっているのがわかるでしょうか?
こちらに骨切りのQuickTime
Moveがあります
リズムの参考にしてください。(約750K)
ちなみに
こんなんに、なってしまったはもちゃんは、、、
捨てたらあきまへん!
落としを作った時に出るゆで汁にこの頭と骨を入れたら美味しい「京風おすまし」が出来ますネン。
用意するもの 1、氷水----------氷を多めにボウルに入れて、御用意を。 2、沸騰したお湯---これもたっぷり目に 3、ざる----------水切りに使います 4、塩------------ひとつまみ | |
お鍋のたっぷりの湯が沸騰したら、塩を一摘み入れます。 鱧の切り身を一切れづつお鍋に入れます。 横着して一度に鱧を入れるとお湯の温度が下がり、はもがべちゃべちゃに上がるので注意!すること。 | |
鱧に火が通り丸まってきたら(約5秒)、すくい上げ冷水に漬けます。 粗熱がとれたら、ザルに移し替え水切りをします。 あんまり長い間冷水に漬けると旨味が逃げちゃうので注意!すること。 |
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出来上がりました。 最近鱧を白くあげる為に酢を入れる板場さんがおるそうやけど、鮮度の良い鱧を使ったらそんな事する必要ないし味に影響があると思います。 鮮度の良い鱧を使うと白く上がるのはもちろん、身が波打ったようになります。 業界用語で花が咲くと言います。 |