
来客があった時、コーヒー紅茶もええんですが、ちょっとええ日本のおぶ(お茶の意)をお出しするちゅうのも粋なもんどっせ。
お茶の産地は全国津々浦々、そらぎょうさんありまっけど、お茶の家元がぎょうさんいはる京都はお茶屋もぎょうさんあり、それぞれに競争が激しいんどす。そうして切磋琢磨し吟味されたお茶は、余所産のお茶と同じ値段のんでもはっきりと味がちゃいます。
※「おぶ」とは京都弁でお茶の事どす
静岡や九州のお茶処からは新茶の便りが早くから届くのに 宇治茶は何故遅いのか?
一番大きな理由は気候でございます。
温暖な九州や静岡に比べて 京都の宇治茶は、どうしても生育が遅れます。
産地がお茶栽培に向いて無いのか? いえいえ 宇治茶はちとちゃいますねん。
温暖な産地では、茶葉がよう伸びる為、3番茶、もしくは 4番茶まで摘み取って製品化しちゃいます。 でもね、宇治では、いっぱいいっぱい茶葉に養分を貯めてもらって 最高の味わいを持つ素晴らしいお茶となって貰うが為に、2番茶までしか取りません。
一番茶の摘み取り時期に関しても同じ事が言えます。 言うなれば、手塩にかけて育て上げた大事な箱入り娘が ちと嫁に行き遅れたようなもんですわ!モノづくりの町、職人のである京都ならではの宇治のお茶! 一度飲んでもろたら、もう余所のお茶は飲めませんで!
●宇治茶豆知識---茶葉は小さいほど美味?
お茶の葉一枚に含まれてるうま味や栄養素は一定です。 ほやから葉が大きく育つ程、うま味成分が薄まってしまいます。
小さい内に摘み取った茶葉ほど、うま味が濃厚どす。
ただし、小さい茶葉は機械では摘み取れません。ですから手摘みは極上品の証なのです。